多宝塔
昭和10年(1935)
この記事は約2分で読めます

方と円が重なる、
真言の象徴
多宝塔は、金堂背後の高台に位置し、桜や楓の木々に囲まれた静かな空間に建ちます。
昭和初期に行われた大復興に際して、旧塔の遺構が確認され、古くから信仰の場であったことがうかがえます。



多宝塔は下層を方形、上層を円形とする独特の構造で、真言宗の寺院に多く見られる仏塔です。




この塔は、銅板葺の宝形屋根を持ち、内部には精緻な折上小組格天井を備え、国宝・五大虚空蔵菩薩坐像が横一列に安置されています。
鎌倉時代から室町時代の様式を継承した、昭和密教建築の秀作です。


室町時代
足利氏が政権を握り京都室町に幕府を開いた時代。明徳3年(1392)南北朝の合一から、天正1年(1573)第15代将軍義昭が織田信長に追われるまでの約180年間を指す。その後期すなわち明応の政変後を戦国時代とも称する。また、南北朝時代(1336〜1392)を室町時代前期に含める説もある。
折上小組格天井

宝形屋根
四方が均等に傾斜する屋根形式。頂部は一つの棟に収束。寺院建築では仏堂や経蔵、多宝塔の上層などに用いられる伝統的様式。

真言宗
仏教宗派の一つ。高野山を開いた弘法大師空海を開祖とする。
銅板葺

昭和時代
第124代天皇・昭和天皇の在位期間に対応する日本の時代区分。1926-1989。
鎌倉時代
源頼朝が鎌倉に幕府を開いてから1333年(元弘3)北条高時の滅亡に至るまで約150年間の称。
アンケートにご協力ください
所要時間30秒程度