国宝
薬師如来立像(本堂安置)
平安時代
木造素地
1躯
像高170.6cm
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張りつめた造形美、
心を射抜く眼差し
神護寺本堂の本尊、薬師如来立像は、平安時代に制作され、日光菩薩立像、月光菩薩立像とともに薬師三尊を構成し、古くから信仰の中心として祀られてきました。



榧の硬質な木材を鋭利な刃で彫り上げるという高度な技法によって、造形に木肌の張りと緊張感が生まれ、像の内に宿る精神性を強く印象づけています。


その表情には、力強い眼差しや通った鼻筋、引き締まった口元といった精緻な造形美があらわれ、仏の深い内面を静かに表しています。



弘法大師ゆかりの遺迹本山の本尊として、特別な霊的風格と造形美を兼ね備えた本像は、日本彫刻史においても屈指の名品とされています。
遺迹本山
特定の寺院が宗派の本山としての地位を持つ根拠のひとつ。その寺院が宗祖や高僧のゆかりの地(遺跡)であることを指す呼び方。
弘法大師 空海
平安時代の僧。弘法大師。真言宗の開祖。当時の三筆の一人。(774〜835)

榧
イチイ科カヤ属に属する日本特産の常緑高木。緻密で香り高く、碁盤や仏像などに用いられる高級木材として知られる。
月光菩薩立像
薬師如来の脇侍。如来の右に配され左の日光菩薩に対する。月の光を象徴するという菩薩。

日光菩薩立像
薬師如来の脇侍。如来の左に配され右の月光菩薩に対する。太陽の光があらゆる闇を照らすように,輪廻の闇を照らして衆生を救済する徳をもつとされる。

平安時代
桓武天皇の平安遷都(794)から鎌倉幕府の成立(1185)まで約400年の間、政権の中心が平安京(京都)にあった時代。ふつう初・中・後の3期、すなわち律令制再興期・摂関期・院政期(末期は平氏政権期)に分ける。平安朝時代。
薬師如来
人びとの心と身体の健康を願い、病気平癒を成就する仏として日本に仏教が伝来して以来、早くから信仰されている。
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